(内科・小児科)学校検尿で異常が認められたら
2021年9月2日
皆さんこんにちは。
いそざきファミリークリニックです。
小・中学校で行う学校検尿というのは、腎臓の病気を調べる上でとても大きな役割を果たします。
今回はそんな学校検尿で異常が認められた場合の対処法をわかりやすく解説します。
検尿では、おしっこに血液やタンパク質が検出されることがあります。
これらは正常なおしっこには含まれていないものなので、おしっこをつくる臓器である腎臓に何らかの異常が生じている可能性を意味します。
ですから、学校検尿で血尿やタンパク尿といった異常通知をもらったら、できるだけ早くお医者さんを受診しましょう。
当院には「小児腎臓内科」を設置しておりますので、お子さまの腎臓の病気にもしっかり対応することができます。
学校検尿では、腎臓で血液をろ過する部分である「糸球体(しきゅうたい)」の病気が見つかることが多いです。
専門的には「糸球体腎炎」と呼ばれるもので、血尿やタンパク尿が主な症状となります。
そんな糸球体腎炎には「急性」と「慢性」のものがあり、慢性糸球体腎炎は小中学生の0.05%が発症しているといわれています。
そのうち70~80%は学校検尿で発見されているので、この検査の意義にがいかに大きいかということがわかるかと思います。
また、遺伝性腎炎や、先天性尿細管機能異常、先天性腎尿路奇形など小児に特有な病気が発見される事もあります。
慢性糸球体腎炎は、早期に治療を開始することで予後が良いこともわかっています。
むくみや食欲不振といった自覚症状が現れる前に生活管理や治療を始めることで、経過の見通しも良くなります。
そのまま何もせず放置すると、腎不全などの重篤な状態を招いてしまいますので十分注意しましょう。
このように、小学校や中学校での検尿で、異常が認められた場合はできるだけ早く腎臓専門医を受診することが大切です。
早期発見・早期治療を心がけることで、病気の重症化を防ぐことができます。
いそざきファミリークリニックなら、お子さまの腎臓の病気を専門に扱う「小児腎臓内科」がありますので、いつでもお気軽にご相談ください。